ボクの震動、キミの鳴動。





「・・・・潰れとるやんけ」




広瀬が相手だと、何故か素直にお礼さえ言えなくなる。 謎。





「味変わらないですから」





広瀬が『どうぞ』とオレの手の上にチョコを乗せた。





「・・・・・もらっとく」





「たんとおあがり♪」





・・・・・だからだ。




広瀬はすぐに調子に乗るから、お礼さえも言いたくなくなるんだ。





「『たんと』って、2コしかねぇじゃねぇかよ」





「2・コ・も」





そして、腹立つほどことごとく、毎度毎度返しがウンコだ。





そんな広瀬の返しにオレがうんざりしている事など全く気付いていない様子の広瀬は、『いい事したなぁ』的な満足感を滲み出しながら





「じゃあ、ワタシ行きますんで。 何かあったらナースコールして下さい」





と言って軽い足取りで病室を出て行った。






・・・・・よし、広瀬も出ていったし、もっかい寝るか。