いつのまにかリビングでワイワイ騒いでいるお姉ちゃんのお友達。
「あの…いまお姉ちゃん呼んで来るので、少し待っててくださいね」
その一言を置いてリビングを出た。
階段を上がり、『RITSUKA☆ROOM』と書かれた表札が掛けられている部屋の前まできて、止まる。
「お姉ちゃん、友達来たよ?」
いつもならすぐ来る返事が、今日はない。
「…あれ?お姉ちゃん?」
コンコン…
扉を叩いても、やはり返事がない。
「お姉ちゃん?入るよ?」
ガチャ…
………??!!!!
「お、お姉ちゃん!!!!」
ドタドタ…!
「どうし…、!!。律香?!」
「律香!!大丈夫か?!……律香……律香…」
私の悲鳴に近いお姉ちゃんを呼ぶ声を聞いた、お姉ちゃんのお友達等は階段を駆け上がって来てくれた。
お姉ちゃんの名前を繰り返し呼ぶ男の人。
きっとお姉ちゃんの彼氏だね。
他にも、救急車に電話してくれる男の人、お姉ちゃんを心配して泣きはじめる女の人、
……その泣いてる女の人の一人を、唇を噛み締めて、強く抱きしめている人…。
こんな時にも、茶髪の人を見てしまうなんて、私、絶対どうかしてる。
そう思っているのに止められない私も、本当にどうかしてる。
