夢人は、年下の彼女を見つめた。
彼女はメロンパンを袋に入れて、夢人にそれを手渡す。
夢人は混乱しながら、受け取って小銭を出した。
「……昨日の人、彼女さんですか」
「えっ、あぁ、はい……」
自身の声がどもるのに、冷や汗が出る。年下相手に何を緊張しているのかと、夢人は無意識に足に力を入れた。
年下の彼女は釣り銭を夢人の手のひらに乗せた。……それからそのまま、夢人の手を両の手で包み込んだ。
いよいよ夢人の脳内は混乱して、自身の手を包む小さな手に不規則な動悸を抑えられなくなった。
「いやっ、あの、手、」
「……」
それから彼女は呟いた。
伏し目がちに、こちらを見ようともしないで。
「あーあ。私も、好きなのに」
軽い口調の上に被さった有無を言わさぬ重い内容に、夢人の心は揺さぶられた。

