夢人はその夜から、年下の彼女がいた時間と同じ時分にコンビニへ行くようになった。もちろん毎晩行くわけではない。
何か用がある時に、午後十時半を過ぎてからアパートを出た。
その年下の彼女も行く度に毎回いたわけではない。いればラッキー、その程度の感覚だった。
「明日の朝ご飯買いに、コンビニに行こうよ」
「コンビニ?」
「私、トーストが食べたいし」
金曜日の夜、翌日が休みなので夢人の部屋には綾香が泊まりに来ていた。
夕食を食べ、入浴も済ませたあとに綾香が突然提案したのだ。
時刻は午後九時半。
あの子はいるだろうか、そんな気持ちを余所に、夜出かけるのが好きな綾香の、機嫌の良い笑顔を見て、夢人は自然と頬が緩んだ。
それからスウェットのまま、綾香を連れていつものコンビニへ向かった。

