『うーん……。』 目の前にはあの有名な事務所、 “ナイトアンドクィーンプロダクション”の文字。 私、島崎 鈴羅(Shimazaki Rera)は、 お弁当と台本を忘れた、 最近話題の俳優であるお兄ちゃんに届けるために事務所へやってきた。 けれども、事務所の中に入っていく勇気がない。 ……お兄ちゃんに来ることを伝えておけば良かった。 あいにく、ケータイは家の中。 今更だけど、連絡をせずに来たことを後悔する。 『でも、折角来たのに帰るのも嫌だな……。』