「……………。
ようするに、あなたは私の家庭教師だと。
……しかも住み込みで?」
「そうゆーこと♪
よろしくね、実江ちゃん」
玄関を開けて約10分。
玄関を開けて、そこにいたのはイケメン。
髪の色はこげ茶。
茶色の綺麗な瞳。
二重ながらも少し、細くキリッとした目。
優くんには悪いが、少しドキッてしてしまった。
だが、なんだこの性格。
「じゃ、はい。」
くいっと自分の口に手を当てる彼。
「は?」
「分かんない?挨拶のキスじゃん。キス♪」
「…するわけないでしょ」
見た通り、ド変態である。
「…家庭教師などいりませんので。」
そういってドアを閉めようとした。
しかし
ガッ
「君の親に頼まれてるから、そういう訳にはいかないんだよね~…」
そう言って、ドアを掴み閉めようとさせない。
「あ、そういえば、名前いってなかったじゃん!」
「知りたくないです。」
「まぁまぁ。俺の名前は、村西 圭。独身23歳☆」
と、キラッという効果音がつきそうな笑顔で私にウインクをする。
「うん。そっか。さようなら」
そういってまた、ドアを閉めようと力を入れる。