「もう!さようなら!」
私はたこ焼き屋から去った。
ジュースも買ってった方がいいよね…。
「えーと…こっちか」
あれ?
あれあれ?
「ここどこ?」
室内にあるかな、と入ってみると長い廊下で自動販売機は見当たらない。
「と、とにかく戻らなくちゃ…」
Uターンして進もうとすると
ドンッ
「ふぇっ!?」
誰かとぶつかった。
「いたたぁ…。す、すみません。大丈夫ですか?」
!!!
目の前には私を見下ろす男性がたくさん。
金髪やら、ピアスやら…
ふ、不良…?
「いってぇー…。怪我しちゃったよ、嬢ちゃん」
えっ
「だ、大丈夫ですか!?どこですか!あ、私絆創膏もってますよ」
不良の人?達は私の対応にビックリしている。
「…逃げねぇの?」
「だって、怪我…。大丈夫ですか?
どこですか?」
あわてて男の人を見渡す。
けど、怪我らしきものは見当たらない。
「へぇ…。こういう奴いるんだ」
ボソッと男の人がつぶやく。
「え?」
「じゃぁ、救急室あるから、ついてきてよ。」
さっきの怖い顔とは裏腹に笑顔を私に向ける。
いい人…かな?
「もちろんです!」
ニヤッ
と男の人が笑ったのも知らずに。

