声の先には優くんがいた。
「すっごい、可愛い」
優くんはニコッと笑うと
ポンッと私の頭に軽く手をおいてポンポンした。
「それにしても、茜は相変わらず、良いボディーしてん…グゥホッッッツ」
関西弁の言葉が言い終わることはなく、茜が翔太くんを殴っていた。
「変なとこみたら…しめる」
茜さん…まじ怖です
「あ、あれ?家庭教師は?」
辺りを見渡すがいない。
「ああ、たこ焼き買いにいってくれたで。めっちゃあいつ気あうゎー」
と殴られ倒れていた翔太くんが起き上がる。
「翔太、次、実江抱き締めたら、殴るだけじゃすまねぇぞ」
いつもなら丸みのある言葉を使う優くんが、トゲトゲしい言葉を翔太くんにぶつける。
「もぉー、なんで、こない今日怒られんねんなー」
「ははっ。優くん、私平気だから大丈夫だよ?」
と、気を使って優くんに言ったが、余計に機嫌が悪くなった。
「…俺がいやなの。
実江は俺が他の女の子に抱き締められていたら嫌じゃないの?」
!!!
「い、嫌だ!!」
「ね、それと一緒」
と笑顔の優くんにドキッとした。

