ガチャ








「お邪魔します。」




「いいって!あいつしかいないんだし、お邪魔しますなんて…」





「ははっ。けど一応言っとかなくちゃね、礼儀だよ。」






「私の部屋くる?」






「うん。」





私の部屋に向かおうとしたとき…







「実ー江ッ♪おかえりー。朝ごはんうまかった…よ…

って誰そいつ。」





ひょこっとリビングのドアから顔をだす、家庭教師。






「こんにちは。実江の彼氏の永井 優です」






ニコッと笑顔で言う優くん。

そう、ハッキリ言っているところを見ると恥ずかしい…。





「ふーん。実江、彼氏いたんだ?」






「うっさい。優くん、いこっ」




グッと優くんをひっぱったのに動かない。





「え…」






「実江のこと、気安く実江って呼ばないでくれますか」







うわぁ…!!!!////







何これ、めっちゃ照れる…!!






「いいじゃん、こいつ、俺のもんだし。」






グイッと私の手をひっぱり後ろから抱きつく家庭教師。



不覚にもドキッとしてしまった。





「実江から離れろよ…」






「っえ」






つい、声が出た。


優くんの口から出てきたのはいつもの明るい声じゃなくて低い、男の人って言う感じの声。






「そう、怒んなって。あ、実江。俺も一応晩御飯作っとくから。
晩御飯食い終わったら、勉強しような」






「は…はぁ!?しないし!ていうか耳元で喋るのやめて…!!///くすぐったい!
離れろ、家庭教師!!」







そういって、暴れて家庭教師から離れる。