「で、ここはこうなり…。6をこっちに移動する。」
「はぁ…。」
授業が耳に入ってこない。
家についたらどうするか。それしか考えられない。
「おい」
「はぁ……」
「おい!!!!!!」
「へぇッッ!!?」
「授業中に何空見て、はぁ…だよ!!どこの青春漫画だ、このバカッ!!」
私に怒鳴っているのはてっちゃん。
「すいませんー…」
きっと今、私の立場が茜だったら、言い合っていることだろう。
「…ちゃんと授業きけよ」
ポンッと私の頭を軽く教科書でたたく。
そうして、何事もなかったように授業をはじめる、てっちゃん。
「みた?いまポンッて…////」
「怒り方までかっこいいよね///」
とちらほら声が聞こえる。
てっちゃんは男子と女子共にとても好かれている。
たぶん1人以上はてっちゃんに恋をしていると思う。
まぁ、教師と恋愛なんて私にはあり得ないけど…。
「はぁ…」
他のことを考えながらもやはり今日どうしよう、と考える私であった。