約束の丘

「はい」

あたしが準備してたら瑞希が予備のメット渡してくれた。

「あ、ありがとう」

普通に礼を言って気付いた。

一年前には予想もつかんかった。

この子とこんなに普通に会話するなんて…

何で?

あたしが不思議そうな顔してたら

「あたし…お姉ちゃんの妹で良かったな…この一年お姉ちゃんと一緒にレースして来て変われたけん…」

そうだよねぇ兄貴やあたしがこんなやけんお母さんの期待全部背負っていい子せなイカんやったけん…

「あたしもだよ。アンタみたいなカワイイ妹がおって良かったよ。でもアンタ変わりすぎ!」

なんて言いながら頭をくしゃくしゃって撫でてやった。