「おばさん…俺達は瑞穂を走らせる。その方向で続行を判断した。瑞穂が走りたがってる以上リタイアやら出来ん!」

「何言いよぉと!ケガ人にこれ以上危険な事させるなんて…狂ってるわ」

お母さんは栄司に怯む事無く反論するが…

「狂いついでに教えてやる。アンタらの世界じゃ異常と思うかも知れんが二輪の世界では"動ける骨折はケガに入らん"って言うんだぜ!幸い瑞穂は骨折までは、しとらん…断念する理由は無い!」

そう、栄司が言い放った時


『うわぁあ〜』

隣のピットから悲鳴が…

給油作業のミスで車両火災を起こしてしまった。