残り30分…あたしとの接触で大きく遅れた隣のチームが最後のピットに入って来た。

それと同時に…

「瑞穂、瑞穂ぉ〜大丈夫なの?まだこんなトコおると?はよちゃんとしたトコで治療してもらわんと…」

お母さんが乱入して来た。

「なんだ、このおばさん?部外者は邪魔やけん入って来るな!」

ピリピリしてる栄司が怒鳴ると…

「ごめんなさい…栄司さん…あたし、お母さんにパスやっちゃった」

そう言って瑞希が両手を合わせて謝ってる。

そんな瑞希を通り越して

「あなたが責任者?ケガ人を病院に連れて行く判断力も無いと」

お母さんが栄司に毒づいた。