どうにかこうにか前の遅い2台を抜き去りメインスタンド前へ…

「33秒728!…よし、邪魔なんが消えた。」

栄司の声が響き渡る。

ただしピットからの指示は基本的に一周遅れ…

あたしは前の周のタイムとペースアップの指示見ながら走るしか無い。

「とりあえず前も消えたし…こんなもんかな?」

一応予選通過は出来そうなタイムも出たんで一安心の栄司に

「瑞穂ちゃんは決勝向きやけん…」

まぁクマさん単純ねぇ

「通りさえすりゃ後は何とかなるよ」

カッパの目は既に決勝に向けられてる。