あたし達のマシンは、今まで比較的過ごし易い時期にしか走ってない。

レーシングマシンってのは気温、湿度に敏感だから今までのデータは、まるで意味をなさない。

ましてやマシンは熱の塊…
米一丸がマシンを乗りこなせるようになるのも重要だがマシンの熱対策にも頭を使う。

「とりあえず瑞穂、マシンチェックだ。走ってこい!」

「オッケー!行ってくるよ」

"ブゥロロロロ〜"

あたしは静かにピットを後にした。

耐久レースは総力戦…お金もデータも無いあたし達は、ただすたすら走るしか無い。