あたしは、あたしが見てきた今までのことの裏側を聞かされても、一言も話さなかった。 いや、話せなかったんだ。 自分の知らない事実がありすぎて、正直戸惑っていた。 ...「好き」って言わせるため...? そのままの意味なんだろうけど、その意味が掴めなかった。 頭の中で自問自答している間にも、叶華と愛斗は話し続ける。 「美紅ちゃん。 いつか、兄さんに好きって言われる回数が異常に多くなったこと、なかった?」 突然、話を自分に振られて、必死に頭をフル回転させてそれを思い出す。