ムカッときたけど、その気持ちを抑えて床に正座をする。 「...なんで、今日帰ってきたの?」 財布を落としたことには触れずに、持っていた社会の教科書で財布を隠した。 「はぁ? ダメなの?」 「いや、別に。 なんでかなーって」 ベッドであぐらをかいて、こっちを見下ろすお姉ちゃんはなんとも偉そうだった。 でもその顔が一瞬、歪んだ。 「...彼氏にフラれたから」 その言葉に返す言葉が見つからなくて、沈黙が走った。