地味な中学生活だった。

恐ろしいほどに華やかさが欠如していた。

どれくらい恐ろしいかっていうと、大魔王にお見合いを申し込まれるくらいは余裕の恐ろしさ。

だってそれって大魔王に構ってもらえてるじゃないか。

俺なんか誰にも相手にされず誰とも話さずひっそり生きてきたんだから……って、あれ!?

もしや、もしやもしやもしやもしやもしや、

俺って男友達すらいなかった!?

いや、そんなことは……と思い出を探ってみても、帰りにワイワイ寄り道したり、ポータブルゲームの通信で共に戦ったり、休みの日に仲間と出かけたりした記憶なんてどこにも見当たらない。

彼女以前に友達を作らなきゃ。

涙目。