ハツカレ。


俺ん家って……

そのままの状態でなかにはいる。
できればおろしてほしいが、
コイツの命令は絶対なので
そんなこと言える立場ではない。

エレベーターに乗り込み
最上階へ。

コイツの部屋にはいると
やっとおろされた。

「じゃあそのへん座ってて。」
「座っててって言われても…」

ダメだこりゃ。豪華すぎる。
シャンデリアに大理石。

とりあえず、ベッドの上にちょこんと座る。

「お茶でいーかー?」
遠くで宏の声がする。
「うん!」
遠いので自然に声がおおきくなる。

しばらくたつと
宏がお茶をもって戻ってきた。

「うわぁ、お前。ベッドとか大胆♪」

「は?ほかに座るとこなかったからしょうがなく座っただけだし。」

「なにいってんの?そこにいっぱい椅子あんじゃん!」

指差された方向をみると
確かにテーブルを囲んだ椅子がたくさんある。

気づかなかった。