「もー、何で宙はそーかなー」


文句を言っているのは、幼なじみの朝比奈日向(アサヒナ ヒナタ)。

この様子だと、私の余命のことは知らなさそうだ。


言ったほうが、いいのかな。



私と日向は、物心ついた時からずっと一緒にいた。

正直、実の双子である雅以上に信頼してる自分もいる。

だからなのかは分からないけど、小学校の時から登下校はいつも一緒。

おかげで皆に冷やかされるけど、私も日向もあまり気にしていない。


日向には、言っておこうかな。


日向は、まだ私に文句を言っている。


「ねぇ、日向?」

「ん?」


「私は、あとどれぐらい日向の文句を、聞けるのかな?」