「雅、ありがとう」



雅は、泣いていた。

大粒の雫をたくさん落としながら。


私のせいで、泣かせちゃってごめんね。


「宙、残りの4ヶ月、悔いが残らないように過ごせよ」




そう言ったお父さんは、目にいっぱい涙を浮かべていて。

それを見て、あぁ私って愛されてるんだなぁ、と感じた。

私も少し、泣きそうになっちゃった。


「うん。学校で暴れちゃおうかな」



「それはやめなさい」



「即答って、ひどくない?」



くすくす、と雅が笑ってる。


それにつられて、みんなで笑った。