キンコーン
5限が始まるチャイムが鳴る。
…とうとう来たか…。
担任が前に立つ。
「今日は授業の前に、宙さんから報告があります」
先生…『報告』って…。
当然教室はざわつき始める。
未菓も、こっちを見て不思議そうな顔をしている。
日向は、机に伏せたまま動かない。
「では、宙さん」
「はぁい」
気の抜けた返事が教室に響いた。
いつの間にか教室は静まり返っていて、私は黒板の前に立つ。
皆がこっちを見ている。
めっちゃ緊張するぅッ…じゃなくてッ
今は緊張してる場合じゃない。
一つ、大きく息をして、口を開けた。
「私は、120日後に…いなくなります」
