目の前で苦しそうにしてる。 もうきっと助からないんじゃないかって。 そんな事を思うと運ばれて行く あなたを見ながら震えてしまう。 彼を、“好き” や “愛してる” の 感情なんてそんな時は関係なく、 ただ、血まみれのあなたが “怖い” そう思ってしまった。 目の前で苦しそうにしてる彼に わたしは何もできない。 めいっぱい見開いた目が わたしを見て、 “助けて” きっとそう言ってる。 わたしは震えて立ち上がることも 出来ず、救急隊員がわたしを抱えて 一緒に救急車で病院に向かった。