その人は、僕の家だというのに ズカズカと中に入ってきて、辺りを見回した。 「へぇー…綺麗な家だな。中に入るのは初めてだ」 「あの、勝手に入らないでください…!!」 ズカズカと奥へ入っていくヒナに軽い殺意が沸いた。 …ま、一応“先輩”だし お茶くらい出してあげよう。 僕は優しいからね。 「先ぱ……ヒナ、麦茶のむ?」 「いいのか?じゃあ頂く。ありがとな」 ヒナが不意にキラキラな顔で笑ってきたので、盛大に顔を背けた。 あー、今の。 女の子が見たらイチコロだろうねー。