「うん、好き。…だけど、お前は?」
「俺も前から興味はあったし。何より翔太が喜んでくれたなら、それでいい」
ふわり。ソイツは笑う。
郁馬は男。体格もいいし俺なんかより、男らしい。
それなのに、コイツが笑うと
まるで天使のような笑顔をするんだ。
なんてゆーか、幼くなる?
いつもカッコイイ系なのに笑うと幼い。
そんなギャップに
心がぐらぐら揺れる。
絶対に鈴には知られたくないな。
気づかれたくないな。
鈴だって、絶対に気づいたら
郁馬に惚れちゃうと思う。
きっと鈴は
郁馬の存在が近すぎて、どれだけ大切な存在かをわかっていなかったと思う。
だから、今
鈴は誰よりも郁馬を気にしているし、悩んでると思うんだ。
俺はわかる。
だって鈴の幼なじみだし。
だって郁馬の大好きな人だし。

