好きな人じゃないと そーいうの、されたくないんだ……! 「うっ……やぁ……っ」 声を殺そうとしても、首やら耳やら舐められると、変な感じがして声が出る。 「かーわい。なぁ、なんで陽向さん? もう俺にしとけば」 「さ……っ、さわ、るな…」 必死の抵抗で僕は睨み付けたが、真杉は全く動じない。逆に笑われた。 「涙目だぜ、弥生? それに、そのセリフは…陽向さんの真似?」 ビクッ―――。 そんなの、ちがう。 ヒナは関係ない。 それなのに、さっきとは違う涙が僕の頬を流れ落ちた。