「なにが言いたいの、真杉。
僕に振り向いてもらえないからってカッコ悪いよ」
今は嫌いだもん。
過去の僕しか知らないくせに知ったようなこと言わないで。
ふふ、と笑って相手を貶せば
相手に殴られるかなーなんて覚悟してた。
だけど、真杉は殴らなかった。
殴らない代わりに
僕の顔に近寄ってきたので首を横に逸らす。
「あぁ、そうだ。なにが悪い?
弥生もそれは同じだろ?振り向いてもらえないのは」
「僕はもう、好きじゃない」
「…へえー。じゃ、俺が今から何しても文句は言うなよな」
そう言われたと同時に
首筋に生暖かいモノが這った。
き、きもちわるい…っ!!
「やっやめ……んっ」
「なに弥生、もしかして初めて?」
やだ。いやだ。
僕に触らないで。僕は…僕は……

