過去の話。
それだけで済めばよかったのにねー。




二人で話すのを邪魔するように、誰かが僕を呼んだ。



「弥生ちゃーんっ。そろそろ帰ろー」



あ、先輩だ。


やだなー。先輩と帰るの。




「いやです」


「ん、わかった。体育館の外で待ってるねー」




……僕の言ったこと無視ですか。

ピクリと眉を動かし陽向先輩を睨むと、ニコニコ楽しそうに笑いながら外へ出ていった。


ああー憂鬱だわ。ほんと。



もうちょっと、しょーたと話してようと思ったけれど、また邪魔するように今度は郁馬が、やってくる。



あっれー?
前までは、すーちゃんとイチャラブ話してたのにね。

それで
しょーた毎日 泣きそうだったのにね。


なんで何もなかったように
しょーた連れていくのかなー。



なに。二人って付き合った?


…それはないか。
しょーたはともかく、郁馬はすーちゃんが好きだしね。




簡単に同性と付き合えるわけないじゃん。



そう、有り得ない。