毎日が憂鬱だ。
朝早く起きるのも、学校いくのも
バスケは楽しいけど
でもアイツに会うのは一番、憂鬱だ。
「しょーた。どうしたの?」
バスケの練習が終わって、しょーたと二人で話していた。
最近、しょーたの雰囲気は変わった。
郁馬がおかしくなった日から、しょーたも変わってしまった。
悪い意味じゃなくて、なんか思い悩むって感じの…
「え?…なにが?俺はフツーだけど」
確かに行動に違和感があるわけじゃないよ。
ただ、“わかりやすく”なったなーって。
郁馬を見つめる眼差し。
前は必死で隠そうとしていたのに、今は堂々としてるとゆーか……でも。
「なにを迷ってるの?」
「…なにも迷ってないから。弥生なにが言いたいの」
「べっつにー。ただ前より進歩したのかなって」
郁馬と。
だって郁馬、前はすーちゃんばかり見ていたのに今はチラチラしょーたみてるしさ。
きっと僕としょーたの会話が気になるんだ。
「…弥生も、俺と同じなのか?」
「なにがー?」
「俺と同じ感情があるの、ってこと」
前に意味ありげなこと言っただろ、としょーたは言う。
ああーうん。どうだろうね。
「んー…僕の場合は過去の話かな」
えへっ、と作り笑いを浮かべて
それ以上は聞かれないよう目を逸らした。