俺より10cmほど高い身長を屈め、イヤホンを耳に入れると目を閉じて音楽に集中しだす。 頭と頭が近い距離にある。 それだけで胸がドキリと高鳴った。 「あ!これ俺も好きっ。いいよな、この曲」 「そうだね。もういい?郁馬」 「ん、ありがとう」 このクラスメイト兼親友は郁馬という。 一応バスケ部のキャプテンで爽やかなソイツは女子からモテていたりする。 ……本人は無自覚だけど。