「待ちきれない気持ちも分かるけど、俺としてはあんまり動き回らないでほしいな」
「別に、待ちきれなかった訳じゃないってば」
むっとしながら、ヒナを見上げれば
やっぱり君は笑っていた。
「そんな意地張ってるなら、お姫様だっこして階段降りるよ」
「やーだ。その冗談笑えない」
「……結構、本気なんだけどなー」
そう言って、僕の鞄まで持とうとし出すヒナの手
振り払う。
「過保護だよ、ヒナ」
「愛情表現だよ、弥生ちゃん」
嬉しいけれど、僕は男だからねー。
そーいうの逆に嫌。
大きなお世話だもん。
でも……僕の行きたいとこへ
振り回そうかなー。

