僕に押し倒されたまま、じっとしていたヒナは
そのまま腕を僕の背中に回して、ぽんぽん叩く。
子供を寝かしつけるように、優しく。
「……弥生ちゃん?足は平気なの?」
「捻挫だから平気。でも練習はしばらく禁止かなー」
「なら、一緒に帰ろ?寄り道しながら」
一緒に帰ろ、て
いつも一緒に帰ってるじゃないか。って、おかしくって笑みが溢れた。
「ふふっ、どこ行くのー?」
「弥生ちゃんの行きたいとこ」
「んー、そうだなぁー……」
そんな会話して、眠気が襲ってきて
うつろうつろになる。
僕だって……
ヒナの胸に耳を押し当てて鼓動がとくんとくんと子守唄のように聴こえてきて僕の意識は途絶えた。
僕だって、ヒナの行きたいとこへ
君の好きな場所へ、行きたいよ。
だから……連れてってほしい。どこまでも。

