「それじゃ、友達待ってるから。俺は行くわな~」 邪魔するだけして、帰っていく剛さんを睨みつける。 鈴も友達に呼ばれて離れていってしまったから、今は郁馬と二人きり……取り残される。 「……着替えてくるから」 「……」 そして、郁馬も俺から離れていった。 なんで、一度も話したことないはずの剛さんの名前を郁馬が知っていたのか。 なんで、剛さんが今日はいつもより挑発的だったのか。 なんで、郁馬は俺の手を避けたのか。 ぜんぶぜんぶ、きっと……昼休みに何かあったから、だと思うんだ。