「なんで笑うの」
「ふはっ、なんでもない」
弥生といたら、落ち着くなあ。
とか、思いながら弥生みて、視線 感じてそっち見れば遠くで俺たち見て笑ってる人に気づいた。
「陽向さんがずっと弥生みてるよ」
「え？……あぁー、気にしなくていいよ。いつものことだから」
へー、いつも弥生を見てる人なんだ。
確かに仲が良いのは、前々から知っていたけれど。
でも……
「なんか、昨日のあれといい、仲良くなったよな？」
弥生があまり、抵抗をしなくなった。
「鋭いね。実はね、あの人、僕の初恋の人」
初めて、染まる頬に
一瞬びっくりしたが、かわいいなって思った。
フラれたんだけど、信じてみたくなったんだ、と微笑む弥生はどこか嬉しそうで。
ちょっと冷めた性格をしてると思い込んでいたけれど、弥生は、もしかしたら、感情豊かなやつだったのかもしれない。
「お似合いだね」
さっきのニュアンスだと、もう先輩後輩や友達の関係を通りすぎて、恋人だと言ってるように聞こえた。
同姓と付き合えるだなんて、うらやましすぎじゃん……
