放課後の部活は、郁馬の言う通り
体育館へ行く。
今日は、ミーティングして自己練習らしい。
体育館、入って
女バスのキャプテン見て、軽く息を吐く。
終いには、目があって
恐くなって、あからさまに下を見た。
あぁ……こわい。
鈴、見るの勇気いるから郁馬ばかり見ていた。
練習おわって自主練の最中、女バスの後輩が
「郁馬先輩っ、ちょっと……」
と声をかけて、二人でどこか行っちゃうのに苦笑する。
あんなに頬、赤らめて。
緊張しすぎて涙目になって。
可愛いなあ…………俺がしたら、きもいけど。
「しょーた」
「ん?」
俺より身長低いソイツが、氷の入った袋を渡してきた。
「目、腫れてる。あと、ほっぺたも若干赤いよ」
そう言って俺の隣に座る弥生は、ほんと可愛い。
コイツだったら、可愛い仕草とかしても、きもくないのに。
「ありがとう。優しいね、弥生」
「しょーたは特別」
とか言って、俺以上に特別な人いるくせにって思って声を出して笑った。

