そのあと、フツーに授業うけて
休み時間に
弥生が「大丈夫?」て心配する声にフツーに笑って答えて
当たり前のように、郁馬と過ごした。
「今日は図書室で勉強してるね」
昼休みに、郁馬に言う。
最近、体育館で待ってること多かったけど、たまには離れるのもいいのかも。
そんな俺の言葉に「なんで? 待っててよ」と返す。
いや、待つよ?
待つ場所、変えるだけで……
困ったように笑って見せると
「おねがい」とまで言われて返す言葉もない。
待つのは、苦痛じゃない。
“二人”を見るのが、苦痛なだけなのだ。
「郁馬は、たちが悪いね」
「は? それ悪口!? 翔太、ひでー」
なにも、気づかない純粋な郁馬のほうが、ひどいよ。
俺の黒で……染めるのを、躊躇うほどに。

