【BL】俺がお前にできること






ベッドに入って目を閉じれば
泣き疲れたのか、すっと夢を見た。


人前で泣くとか……

初めて話した剛さんの前で泣くとか……


ほんと、かっこわる。





―――夢は、背景が真っ白で光に溢れていて、そんな中、お前だけが立って俺に笑みを溢した。


あぁ……やっぱ、好きだな。





《ありがと。ほんっと翔太がいてくれて良かった》





《俺は本当に最高の友達がいて、翔太がいて、よかった》




前に言ってくれた言葉を言われて泣きそうになった。


残酷だけど、とても嬉しい言葉。



あぁ、俺もだよ。
俺もお前がいて、よかった。

これからも、隣にいてくれたら嬉しかったな……




もしかして、この夢の中で鈴が現れて二人で消えちゃうのかなって思ったけど、よほど嫌だったのか鈴は現れなかった。





だけど、郁馬だけで
俺は胸が潰れそうなほど、苦しい。