けっこう必死に隠してたんだけどなあー
「ん、怪我?たしかに今、筋肉痛だけど?」
「それで欺いてるつもりかよ。
俺をなめんな、弥生。早く保健室いけ」
…郁馬も僕をなめないでよね。
僕は男なんだ。こんな怪我でヒーヒー言わないから。
てゆーか、保健室行ったら
包帯ぐるぐるにされて動きにくいじゃん。
そんなことになったら1on1できないじゃん。
僕は勝つんだ、瑛知に……
だから
「やーだね。行かないよ」
「弥生。大会近いんだから自分の体、大事にしろよ」
大事にしてるもん。
いつもいつも自分 守ってばっかで
逃げてばかりだった。
今が、闘う時なんだ。
「郁馬、僕の心配より、しょーたの心配しなよ」

