てゆーか、頭いたい……
そのあと、郁馬が俺を馬乗りしてきたのを見て気づいた。
あ、俺……床に押し倒されて
床で勢いよく頭 打ったんだ、って。
「いくら翔太でも、すーちゃん泣かすなら
容赦しねぇから」
男らしいなぁ、郁馬。
俺にも、その言葉くれないかな…
そうしたら、きっと
俺の望むものなんて、何ひとつないのに。
それに、俺だって。
郁馬を悲しませるなら、いくら幼なじみの鈴だって許さないから。
だから、お互い様なんだ。俺たちって。
想いの向かう先が違うだけで。
「俺は鈴も大事だけど、郁馬も大事なんだよ」
だって、好きだから。
恋愛感情の好きを、鈴にじゃなく郁馬にもっているのだから。
優先順位は、お前の方が上なんだ。

