「郁くん郁くん! 練習おわったらスリーポイント対決しよ!」 「いいぜ。 でも俺、負けないよ」 「あたしだって♪」 少しの休憩時間に話す郁馬と鈴の会話。 遠くから見ているとはいえ、二人の楽しそうで明るい声はよく耳に届く。 二人とも上手いからなー。 戦い甲斐があるわな。 そして練習が終わっても ふたりは、スリーポイントを打っていて、俺はずっと待たされた。 お前が待てっつーから、待ってるのにさ。 ふたりは笑う。 楽しそうに。 俺がいること……忘れて。