どかどかと無心になって弥生ちゃん引っ張って保健室ではなく、使われていない空き教室に連れていく。
連れていくまでに、弥生ちゃんが痛そうに腰を押さえてるの見てスピードを緩めた。
相当 痛かったんだろうな。
…うん、不良のヤツには
あとでそれ相応の罰でも受けてもらおうか。
空き教室の中に入ると、使われていないからか埃っぽい匂いが漂っていた。
「ヒナ…」
弱々しく俺を呼んだ弥生ちゃんを引き寄せて
ちょこんと唇を合わせる。
優しく、壊れないように。
「弥生ちゃん、打ったとこ大丈夫?」
「え……あーうん。大丈夫…」
唇を離して尋ねると、自分の唇に指を這わせて弥生ちゃんは答えた。
そっか。大丈夫なのか。
じゃあ、優しくしなくても…大丈夫だね。
「早速だけど、あの二人は誰?
すごく弥生ちゃんに馴れ馴れしかったけど」
濱田と徹平だっけ。
あの二人も、不良と同じ目に合わせてやりたいんだけどなー…なーんて。

