「いやいやいや!すごい音してたから。
どこ打った?」
「腰らへん……ありがと、徹平」
ふわりと笑った弥生ちゃん。
それは、どーでもいいとして、それ見てあからさまに顔赤くしてる徹平とやらは、危ないと思う。
しかも、心配してるとはいえ
何気なく弥生の腰、擦ってんなよ。
あぁー…イライラする。
そして、弥生ちゃんは相当、強く打ったのか徹平に腰を触られるとビクッと体が跳ねた。…痛さのあまりに。
「いたっ…! 徹平そこ痛い。離して…」
際どいこと言ってる弥生に、ピクリと俺の眉間に皺が寄る。
……さぁ、迎えにいくか。
すたすた歩いて弥生ちゃんの背後に立つ。
すると、濱田と徹平が俺を首を傾げて見ていた。
「弥生ちゃーんっ、腰痛いなら保健室いく?」
「……っ!! 陽向せんぱ……ちょ、痛いっ」
おもっきり弥生ちゃんの腕を掴んで連行。
弥生ちゃんの友達が何か言いたげだけど、睨んで何も言わせないようにする。
…お前らの弥生じゃないからな。

