そんなこと考えて、もう3年の俺には関係ないか、と思う。
それでもバスケが好きなのは変わらないから
どうしても考えてしまうのだけど。
そして、瑛知のチームが圧勝したのは言うまでもない。
クラスのヤツはずっと瑛知を見てるけど、俺はきょろきょろ弥生ちゃんを探す。
あっれー? 弥生ちゃん、いない。
てか、小さいからデカイヤツが邪魔で見えないのか?
…て、こんなこと弥生ちゃんに言ったら
絶対に睨まれて蹴られるかも。
そんな俺に近づいてきたのは、小さくて愛想の良さそうな後輩。
「陽向せんぱいっ!
俺の試合どうでしたか!?」
「あ、瑛知。うん、さすがだったよ」
そう言って瑛知の頭を撫でてやれば
嬉しそうに笑っていた。
瑛知は……動物で例えるなら、犬だな。
俺には忠実そう。
思う存分、瑛知なでて視線を感じて
その方向みて、俺はやれやれと笑う。
弥生ちゃん、発見。
弥生ちゃんは、猫だよなー
反抗的で時々、甘えるように俺に応えてくれる。

