シュッ―――…。
俺の手から放たれたボールは綺麗な弧を描いて、吸い込まれるようにゴールに入った。
ピーッと終わりを知らす音がなれば
クラスのヤツ等が歓声を上げた。
「60対45で3年A組の勝ち。礼」
3年A組は俺のクラス。
チャラチャラした見た目だけど、一応、俺は英数クラスだったりする。
球技大会1日目。
一回戦の成績は白星を修めた。
ま、俺以外に2人もバスケ部いれば
帰宅部の2年には負けないわな。
チームのみんなとハイタッチして
応援にきていた女子に笑顔を振り撒いて
こっそり溜め息を吐く。
はあ……応援にきてくれても、いいじゃん。
周り見渡して、女みたいな顔した後輩を探してみるが見つからない。
「陽向くんっ!
さっきのシュートかっこよかったよ!」
「はは、うんー、ありがとー」
へらへら笑ってクラスの女子をやり過ごす。
…トーナメント表でも見に行くか。

