だから何?そう心の中で自分がいう。
言わない代わりに睨み付けてやる。
すると、にこっと笑い
口角上げた口で言葉を紡ぎ出す、
その内容に僕は目を見開いた。
「なので陽向せんぱい、ください」
「…はぃ?」
意味がわからない。
この内容でどうしてヒナが出てきたの?
「わっかんないっすかー?
俺、陽向せんぱいが好きなんです。だから陽向先輩に、近づかないでください」
その言葉を聞いて
さらに驚きが増幅する。
好き?ヒナのことが?
ヒナは男じゃん……
なんで、そんなこと言えるの?
…てゆーか、やっぱ やることが女子みたい。
ムカツクけど
それ以上に笑えてくる。
くすっと笑って体育館もどるため、後輩の横を通りすぎる。
「僕を嫌いなのはいいよ。好き嫌いあるからね」

