横に向いて抵抗したら、首筋なめられるし
どっちにしても
僕の不利な位置は変わらない。



「んっ……ふぁっ…」


やば。息が……


窒息しそうになる寸前で
ヒナは唇を離して僕に呼吸を促す。


はぁ…はぁ…て息が整ってくれば
またヒナは僕に、息をさせないキスをするんだ。




「んぁ……っ、ひ、な…っ、もう無理っ……」




さっき恐がらせてごめん、的なこと言ってきたくせに、全然といっていいほど反省していないじゃないか。




「…弥生が俺のこと好きって言ってくれたら、やめてあげる」



「は? や、無理」



やっと離してくれたかと思えば
そんなことを言い出すヒナに冷静に突っ込む。



なんで、そんなこと言わなきゃならないんだよ、僕が。



「言わないと、首とか耳とか……どうなるか分かってる?」



なに、これ脅し?


ヒナが僕を試すように言ってくる。
絶対に言わせる、そういう眼差しで見つめられる。



だから、余計むかつく。

なんでも僕が思い通りになると確証してるヒナに、イライラする。