聞き流す事にしようか。


「オイ!このチビ!!聞いてんのか~?」


まぁ、まぁ、まぁ…


これも気にしない、気にしない…


「チビ!無視かよ、俺にバカにされて悔しいのか!?」


うるさいなぁ…近所迷惑だっつーの。


「おい!こら、そこのミクロン野郎!」

チビはまだいいとしよう。


…、ただ…


「誰がミクロンだぁ!?このバスケバカ!」


「あ!?お前、今俺に向かってバカって言ったな?」


「バカ、バカ、バカ!!」


「おい!この俺様に何て事を…」


この俺様気取りのバスケバカは二宮俊太。


あいにく、このバカと私の関係は世間が言う“幼馴染”というヤツだ。


だが、恋愛感情は一切ない。


それでも私を疑うのであれば、読者様の意見を断固否定する。


少女漫画のような“バカでアホでイケメンなアイツがスキ!!”みたいな事はない


そのような恋愛は求めていない。


求めたくもない。


しいて言うならば一度、禁断の恋的なものをしてみたいとは思った事がある


確かに、俊太はバカだけど運動はできるし顔も整っている方だと思う


中学の頃もそこそこモテていた


だが、私の好みではない。


「てゆーか、お前遅刻じゃね?」

「は?」


今日は尋常じゃないくらい早くに起きたはず…