どーしようもない男の子と、その男の子を愛してしまったどーしようもない女の子

手を握られ、連れてこられた屋上。


「あのさ…」


「ん?」


不安と期待の入りまじった、この瞬間が嫌い。


「男と話すの、やめろ」


は?
何を言い出すかと思えば。


やきもちかよ!!

可愛いんだから。もうっ!


「どうして?」


「…俺以外と話してるお前見ると、男の方殴りたくなる」


殴られたら困る。

今度こそ、退学決定だからだ。
それは、嫌だ。


「分かった」


旭に弱いな、私…