私が彼の異変に気づき始めたのは、8月下旬。

嫉妬メールが送られてくるようになった。


『今どこにいる?』
とか、
『何してんの?』
とか、


でも私はそれが、


「かわいいなぁ」


って思えて。


「ばかじゃね?」


朱里に突っ込まれてしまった。


「それ、うざすぎるメールナンバーワンだよ?」


「だって、大切にされてるみたいで…」


そういうと、朱里は盛大なため息をついた。