『なに?インフル…?』


俺はてっきり達馬に会うのが心苦しくて…とかで来なかったのかと思ったが、そんなんじゃなかったらしい…。


なんか、心配して損した気分…だけど、そんな明るさや裏のない態度が蒼の良さなんだよなぁなんて二人を見ながら思った。


「空、蒼さぁ~
寝込んでるくせに空くんのことばかり
このお兄様に聞くんだよなぁ…
空くん元気?とか、空くんあの技出来た?
とか……彼女居るの?とかねぇ~」


「えっ…」


「そぉらぁ~、のんびりしてっと
達馬みたいに、高校行ったら告るやつ
増えるぜ?我が妹、蒼ちゃんは
モテるからさぁ、俺だってダチに
紹介しろって、中学んときから
よく言われんだぜ?」


陸也が俺の首に腕を巻き付けながら、蒼のことを言ってくる。


誰にも何にも、蒼が好きだと言ってないのに、陸也には当然のように言われ、そんなに俺は分かりやすいのか……?


「お前、分かりやすすぎ…クククッ」


なんにも言わないうちに陸也にそう指摘され、カァ~っと熱くなるのが分かった。


「っ離せっ!」


腕を振り払い陸也から少し離れて聞く。


「蒼に、俺に彼女居るのかって
聞かれて…陸也さんは何て答えたんだよ?」


「え~?居るって言ったっけかなぁ
あれぇ…わりぃ…忘れた…」